いい山・いい旅 妙高山・火打山・戸隠山

妙高山・火打山・戸隠山に登る

妙高山の頂上

 妙高山

8月1日 晴れ 妙高にはスキーでは何度も来たことはあるが、前山の向こうに聳えるその美しい頂上にはまだ登ったことはない。K氏と一緒に上信越自動車道で妙高高原まで走り、前山の中腹まで伸びている妙高赤倉のゴンドラに乗り、1,240mの頂上駅に着き8時40分頃から歩き出す。今日もカンカン照りだ。最初はスキー場を歩き、すぐに林の中に入るので助かる。林の中を淡々と歩き1,700mで日蔭のない林道に出た。暫く行くと林道脇に避難小屋がある。少し離れた所に水場があり冷たい水がホースから出ていた。また林道から別れ山道に入る。燕温泉に分岐して前山から続く稜線を進むと標高2,100m辺りの光善寺池を過ぎると岩場となり鎖場も現れる。上から下りて来る50人位の子供の団体と出会った。12時45分に2,454mの頂上に着いた。今日も大汗を掻いたがどうやら暑さと歩きにも慣れたようだ。妙高山は双耳峰になっており北峰は2,446mで少し低いがこちら側に三角点と日本百名山碑がある。ここからカルデラ火山を形作る外輪山が取り囲む2重火山の様子がよく分かる。

 下りにも水場に寄ったが、今晩避難小屋に泊るのか10人近い若者が水を汲みに来た。林道から山道に入る所でゴンドラの案内標識があり、最終は午後4時で下りを歩くには1時間半かかるから遅れないようにと書いてある。時計を見ると15時を少し過ぎていたのであわてた。本気で急ぎどうやら40分で歩いて余裕で間に合った。その日はK氏達スキー仲間が昔からの馴染みで、私も何度も泊ったことのあるスキーロッジに泊り酒を飲みながら昔話に花が咲いた。

 ゴンドラ終点(8:40)~林道(10:10)~北地獄谷分れ(10:50)~岩場(12:15)

 ~頂上(12:45)~北峰頂上(13:00)~水場(14:50)~ゴンドラ(15:40)

*火打山

火打山と天狗の庭
高谷地
火打山頂上・

8月2日(木) 晴れ 魚津の自宅に帰るKと別れて火打山に登るために泊ったロッジからさらに妙高杉の原スキー場を越え、妙高山山麓の笹ヶ峰牧場に移動した。7時30分到着、登山口の駐車場はほぼ満杯で登山者は既に出発した様子で、親子連れが一組歩いていた。平坦な林の中を淡々と歩き黒沢橋を8時45分に通過、岩魚が居そうな沢だが水がとても冷たい。ここからは道も急になり12曲がりを過ぎ何も見えない富士見平で一休み。ここを過ぎ黒沢岳の裾を歩く辺りからようやく今日の目的地火打山が見えてきた。11時に高層湿原の高谷池畔に建つ三角の高谷池ヒュッテに着き、湿原を見ながらベンチで腹ごしらえ。ここから見晴らしがよくなり、ハクサンコザクラやアオノツガザクラの群落もあり天狗ノ池に着くと、焼山、火打山を背景にワタスゲの咲く池塘が点在している。美しい景観が広がる高層湿原の木道を歩き、そこから標高差350mの頂上に向かった。頂上には12時50分に着きゆっくりと景色を楽しんだが、遠くは雲が懸り昨日登った妙高山は半分ほどしか見えなかった。13時30分に下山にかかり写真を撮りながら歩く。帰りは登りよりも時間が長くかかる感じで、黒沢橋を渡り林間に入り平坦な木道を下る。中々登山口に着かずこれほど時間が掛かったこともないくらいに長く感じ、ようやく17時30分駐車場に着いた。往復19km、約10時間、結構疲れた。その日は近くの笹ヶ峰牧場の脇にある広い芝生の美しいキャンプ場の大きな木の下にテントを張った。翌日は休養日と決めシャワーを浴びビールを飲みのんびり泊った。

 

 笹ヶ峰牧場登山口(7:50)~黒沢橋(8:45)~高谷地ヒュッテ(11:00)~天狗ノ庭(11:40)

 火打山頂上(12:50~13:30)~天狗ノ庭(14:20)~登山口(17:00)

8月3日(金)晴れ 3日連続して酷暑の中を登ったので今日は休養日とし、9時ごろテントを片づけ笹ヶ峰ダム湖である乙見湖の上流を辿って岩魚釣りを試みたが手の平級が2匹釣れただけで、今年7月末に薬師岳近くの沢で大漁だった時の夢をもう一度は成らなかった。午後には引き上げて翌日登る戸隠山の麓にある戸隠キャンプ場に移動した。テントサイトは大賑わいで、漸く車乗り入れ可のフリーサイト2,000円にスペースを見つけ何とかテントを張った。

 

*戸隠山

8月4日(土)晴れ 4時過ぎに起きテントを撤収し、戸隠奥宮入り口の駐車場に車を止め6時10分戸隠山に向かった。戸隠神社の奥宮までは約2km、日光東照宮の杉並木に劣らない立派な杉並木が続いている。途中に立派な随神門がある、歩く人は少ない。奥宮で家内安全、登山安全を祈願して愈々山道に入る。奥宮からの道は変わってかなりの山道となる。脆い岩石の壁の裾を辿るように山道が続いている。大勢の人声が聞こえて団体登山者かと思って進むと、大きな岩の窪みで十人程の白装束の修験者風の老若男女が指導者の人を中心にして話をしていた。

戸隠山は天岩戸伝説で有名で修験者の山として知られて、今でも多くの信者を集めていると聞いていたがそれを裏付ける光景のように思えた。登山道の近くにはシモツケ草、ギボシ、釣鐘ニンジン等が咲き、岩場、鎖場が続いた。圧巻は“蟻の門渡り”と云う個所で両側が急崖となっていて、広辞苑にも「信濃戸隠山中奇勝。屏風状の急崖からなる難所」とある(これを知ったのは帰ってからアリノトワタリを字引きで引いて知った)。慎重にその難所をクリアーする。そこを過ぎると眺め抜群の1,900mの八方睨に出る。四方八方良く見える。西には北アルプスが展開し南東にスキー場が裾野に広がる飯綱山、北にはすぐ近くに高妻山が円錐形の姿を見せている。高妻山はこの方向からは円錐型だが、北ア方面からは台形に見える。遠くに八ヶ岳の峰も見える。

 そこから稜線となりすぐに1,904mの戸隠山山頂となるが余り眺望は良くない。稜線は両側が切り立ち所々眺望が良い個所は下まで断崖が切り立ち、遠くに北ア等の遠望が得られる。シモツケ草等の植物も多く彩りを添えている。鞍部に降りると一不動避難小屋があり稜線を上がると五地蔵山から高妻山に繋がっている。今日は此処までで終了、ここからの下りは荒れた登山道が続き、道か涸沢か区別のつかない個所も多かったが l2時45分にようやく戸隠牧場に着いた。牧場はよく手入れされあちこちに木立が涼しげな影を作り、その下でしばし休みたかったがバスの時間が分からずバス停に向かった。バス停に着き時間があるので食事をし、13時30分のバスで車を駐車してある戸隠奥宮に戻った。途中で温泉があったので一風呂浴びてさっぱりして次の行動に移った。

 戸隠奥宮入り口駐車場(6:10)~奥宮(6:50)~鎖場(8:20)~蟻の門渡り(8:40)

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