いい山・いい旅 恵那山・御嶽山・乗鞍岳 を登る

 

 

馬籠宿から見た恵那山

*恵那山

   木曾路を歩いた後に木曽側から恵那山と御嶽山、乗鞍岳に登ってきました。その記録です。

 8月5日(金)朝まだ暗いうちに恵那山の中津川側の黒井沢登山口を目指す。長い林道を走ってようやく登山口の駐車場に着いた。車が1台停まっておりそのうちまた車が着き3台となった。前後して3人が出発し、途中前になり後になり時に言葉を交わしながら歩いたが、今日の黒井沢登山口からの登山者はこの3人だけだった。

 6時40分に閉ったゲートの横の入り口から林道に入る。沢を渡り林道が終わる所から登山道らしくなる。大木にプレートが着けてあり、ニレ科のオヒョウ、椹、サワグルミ、ミズナラ等の鬱蒼とした森を歩く。沢沿いの道が続き傾斜が緩くなった林の中に丸太造りの小振りな避難小屋があった。その近くの少し開けた空き地に野熊池がある。水溜りではなく上から水が流れ入るのか湧き水があるのかとても綺麗で、倒れた枯れ木が底までそっくり見え緩やかな流れが池から溢れだしている。しばし休憩してカラマツ林に入って行った。ゆるい斜面にこれまでと違って唐松林が広がっている。背後が開け伊奈盆地が広がりその向こうに南アルプスが遠望される。所々展望のきく尾根に出るが木曽側は見渡せない。地図上ではこのまま尾根を辿れば恵那山の頂上に達するのだが、道は尾根から外れ南側に回り込み、モミorシラビソの森をかなり歩いて水場を過ぎようやく頂上の北側の尾根に出た。尾根は平らで10分戻ってようやく恵那山神社の本宮と少し離れて一等三角点が据えられた頂上に着いた。10時35分、4時間かかった。頂上には10人ほどの人が登っていたが、黒沢口からではなく皆伊那側から登って来ているのだった。頂上に4mはある展望台があるがこれに登っても周囲の樹木が高くて眺望は余り効かないのが残念だった。尾根の北寄りは少し開け避難小屋とバイオトイレがあった。

 帰りも来た道を引き返した。眼前に広がる南アルプスの景観が素晴らしい。子細に見ると山の一つ一つの名前が特定できる。右端には南アルプスで登った最南端の光岳、すぐ下に小屋のある茶臼岳、上河内岳と聖岳の間には富士山の頭が見える。左の方には塩見岳と思える山容も見えた。そこから唐松林を下って野熊ノ池で休み後は一気に下った。14時30分到着、6時間、16㎞、標高差1,200mだった。

明日は御嶽山に登るので木曽福島に戻り、少し御嶽山方面に入った釜沼温泉で汗を流し、その夜は近くの道の駅に車を止めて寝た。

 

 黒井沢登山口6:40~林道終点7:20~野熊ノ池8:30~稜線9:20~水場10:00~頂上10:35-11:20)~野熊ノ池(13:00)~登山口(14:30) 

*御嶽山

 8月6日(土)朝早く目が覚めると同じような事を考える人は多いようで、これから御嶽山に向かう車が何台も泊っていた。まだ薄暗い5時には出発したが登山口の田野原までは道路は良いが登り勾配でカーブが多く、駐車場に着いたのは6時を回った。駐車場はもう沢山の車が駐車しており,上段の駐車場の隅に止め準備をしていたら出発は前日と同じ6時40分になった。

御岳神社頂上奥社本宮

直線登山道がかなり続く
八合目からの展望
御嶽神社

 ここから歩くのは何年か前に春スキーに来て以来だ。鳥居を潜って正面に見える御嶽山に向かってほぼ一直線に続く参道のような道を歩く。1kmほど先にある遙拝所までは平坦な道が続く。御嶽信仰は昔から強く遠くから御嶽山が見える所に遙拝所が設置されており、木曾路を歩いた時鳥居峠にもあった。7時30分、8合目に着く。森林限界を越え、この辺りからは視界を遮るものは無くなる。信者が奉納した石像が沢山立っている。この山にはこのような結構おどろおどろしい石像が多く建てられている。9合目から更に傾斜はきつくなるが登山者が多いので道はしっかりしている。今日は土曜日なので家族連れ、団体客など登る人は多い。立派な鳥居と建屋がある中間ピークの大滝頂上に8時40分に着く。頂上まではあと一歩である。土砂が流れ土留めの杭だけが露わになった登山道とも云えない道を歩き、最後の急登を登り切り大きな建屋を過ぎ石の階段上の鳥居をくぐると頂上だ。9時10分に着いた。この頂上にも何やら石像が沢山立っているが景色はとてもいい。高曇りなので結構遠くまで見渡せる。北アルプスの峰々の手前には乗鞍岳が横たわり遠くに八ヶ岳、南アルプスも霞んでいる。富士山も塩見岳の左に見えるはずだが今日は見えない。北側眼下には水のない広い砂地の一ノ池とそれをぐるりと火口壁が取り囲んでいる。続いて二ノ池も見えるので、その火口壁を歩き二ノ池まで降りてみた。二ノ池は瑠璃色をした綺麗な池だ。畔で食事をし、時計回りに歩いて大滝頂上へ向けて降りて行った。下りは足下に注意しながらも眼下に広がる広々とした景観と、大分進んだ紅葉を楽しみながら歩き13時に降りてきた。今日の歩きは6時間20分、距離は10.8km、累積標高差は1,180mだった。

二の池
頂上からの乗鞍方面眺め

 木曽福島に戻り、このまま家に帰るか、連休中日で混雑する明日乗鞍岳に登るか迷っていたが、乗鞍YHに電話してみるとまだ空いているとの返答があり行くことにして急いで乗鞍高原に向かった。

地御前神社を支える周囲の事柄
後編 木曽路のハイライト妻籠宿から馬籠宿を歩く
 いい山・いい旅 木曽路/前篇
いい山・いい旅 妙高山・火打山・戸隠山
いい山・いい旅・鳳凰三山を歩く

 登山口(6;40)~八合目(7:30)~大滝頂上(8:40)~御嶽山頂上(9:10)~二ノ池(11:   

00)~大滝頂上(11:30)~八合目(12:10)~登山口(13:00)

乗鞍岳

乗鞍岳に行き、乗鞍高原からシャトルバスに乗って山頂に向かう。紅葉も進み、ハイ松の緑のコントラストも美しいのに、カメラの電源した電池を入れ忘れて写真を一枚も撮れなかったのが残念でした。

 8月7日(日)乗鞍高原から乗鞍岳山頂に向けて乗鞍エコーラインが続いているが、マイカー規制でシャトルバスに乗らなければならない。始発が6時10分、次が7時でその後一時間に一本走っている。連休中日で観光客が多かろうと7時発に乗る積りで朝食も食べず6時半には駐車場に着いたが第1駐車場はもう満杯で隣の駐車場に車を止め、長蛇の列の後に並んだ。ようやく切符を買ってシャトルバスの5~6台目に乗り込むことができた。このままバスの終点の畳平まで行くと頂上まではすぐなので手前の位ヶ原山荘で降りた。8時から歩きだし、その頃からガスが晴れ青空が出て絶好の日和になった。紅葉は最高潮で大勢のカメラマンが大きなカメラに三脚を着けて大勢歩いている。バス道から登山道に入って歩き始め、デジカメを出した所初めて電池が入っていないのに気がついた。昨夜充電した電池を入れ忘れたのだ。今回はカメラを3台も持ってきたのに今日は何のことは無いこの一台しか持ってこなかった。見晴らしのいい所に着くと三脚を立てカメラを構えた人があちこちに居る。赤や黄色に染まった岳樺やナナカマドが青空に映えて素晴らしい光景を見せてくれる。頂上のガスが晴れると昨夜降った新雪で真っ白に輝き、紅葉とハイマツの緑とのコントラストが見事だった。これまで何度も素晴らしい紅葉の風景を見てきたが今回も最高の部類に入ると思った。それにしてもこの光景を写真に留めておけないのが残念だった。

 バス道を2回横切り肩ノ小屋口から頂上の剣が峰とコロナ観測所のある麻利支天岳の鞍部にある肩ノ小屋に向けて登る。肩ノ小屋のベンチで小休憩し剣が峰に向かったが畳平から登ってきた大勢の観光客と一緒になる。この辺りから登山道には雪が積り今年初めての雪を踏みしめながらの歩きとなった。観光客の多くは足下が悪いのに登山に適した靴を履いていない人も多くこちらが心配になるような人も多かった。剣が峰はガスが懸り残念ながら周囲の景色が望めなくなった。ガスの中で頂上を確認し次々に登ってくる大勢の人を避けながらすぐに下った。帰りは畳平のバス停に向かって麻利支天岳の裾を辿るがその後も頂上は晴れないが、下から登ってくるくねったバス道と紅葉に覆われた斜面がガスの切れ間に広がっているのが眺められた。富士見岳の裾を回ると広い畳平のバス停が見えてきた。12時10分のバスに乗ったが、バスは途中のバス停で紅葉狩りの観光客やカメラマンを拾うため何度も停まりながら乗鞍高原に戻った。歩行時間3時間40分、距離7km、累積標高差817m

 位ヶ原山荘(8:00)~肩ノ小屋口(9:10)~肩ノ小屋(9:40)~剣が峰(10:40)~肩ノ小屋(11:10)

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